どうしてウィンカーリレーをIC化するのか
それはウィンカー動作音の「ポッコン、ポッコン」という音が、どうもいただけないからです。
また将来ウィンカーバルブをLED化するときにもスムーズに移行できます。
最初はとにかく音消しに取り組んで、安く出回っている熱線式リレーなども試しましたが、動作が安定しなかったため、ノーマルリレーの頭頂部(ここを内部から叩いて音を出している)に詰め物をしたりなど、防音加工に苦戦しましたが十分な結果が得られず、結局ICリレーを組むことにしました。
ネット上ではたくさんの製作例が載せられていますが、ポピュラーな、タイマーIC、555を使った回路を採用しました。
ノーマルリレーはこんな感じです。
分解するには、ケースの底辺がねじ込み式になっているので、大き目のプライヤーでその辺りをミシッ!と強く握っておきますと、ボンドが剥がれます。
あとはコネクタ部分を反時計回しに緩めるだけです。
コイルの芯になっている鉄芯も頑張って切断します。
イキナリ完成写真ですが、オン時間とオフ時間別個に調整ができるようにボリュームを二つ取り付けました。
元のケースに収めて
パイロットランプの緑LEDを下向きに取り付けてあります。
うちのV100の装備品の中でも一番古いデバイスですし、製作技術の面でもレベルが低かった頃の作品ですが、これで7年間問題なく動き続けてくれました。
ただし、作って間もなくの頃、ICが破裂してメインヒューズが飛ぶという事件がありました。
その時は、LMC555というCMOSタイプの低消費電流版を使っていたので、これが静電破壊に対してはデリケートだから良くなかったのか何ともいえません。V100の電源はきれいではないのかもしれませんが、はっきりした原因は分からないままでした。
ともかく通常版のNE555に差し替えたところ、それ以来全く問題なく動作してくれました。消費電力云々よりもタフな方が良いです。
555を使ったこの回路は常に点滅していてターンシグナル(ウィンカー)スイッチを入れた時点では消灯から始まる事もあり、点灯から点滅が始まる事もあるわけですが、実用上まったく問題ないと思っています。それでも今後は、TC4584というICを使った、スイッチオンのタイミングで点滅をスタートさせる回路に、移行しようと考えています。