怖い思いをしたもので
ある時、雨の都内を走っていて、やたらと周りの車が不用意な動きをして危ないなぁと思っていたら、後で分かったのですが、自分のヘッドライトが切れていたのでした。これでは他車から視認しづらかったと思います。雨で夕暮れ時の都内はそこいらじゅうで車や店舗からの光が乱反射して、自分のヘッドライトの断線すら気が付かなかったのです。
原因は雨が浸入してバルブにかかったのか、その温度差でしょうかバルブが破裂していたのでLo、Hi共に使えない状態になっていました。
そんな怖い思いをした経験から、ヘッドライトが切れた時のインジケーターの必要性を感じたのです。
幾つかの回路を試してきましたが、電圧検出用の抵抗をライトの電源ラインに入れるのは、ヘッドライトの光度を低下させるので良くありません。ただでさえ暗いヘッドライトですから。とにかく手っ取り早く実装して運用することが先決だったため、安易な方法としてcdsセルで検出することにしました。
増幅して表示させる回路はメーター統合ユニットとして組みましたので、そちらで詳細を紹介しています。
この方法だと当然ながら、エンジン切っていても昼間、太陽光が差し込めば光を検出し、騙されて「ライトは点いてます」ということに。
それでも何年もの間、その使命を十分に果たしてくれたのです。
近年、もっと良い方法を見つけたのでcdsセルは引退となりました。
その、もっと良い方法というのは、交流電流センサを使ったものです。
URDのCTL-6-P-Hという小型交流電流センサを使って、ヘッドライト点灯用の交流が流れていることを検出します。
その先の信号増幅と表示部は、従来の回路を作り直さずに済むように、センサの出力を調整しています。
黒いデバイスが交流電流センサです。
このデバイス中心の穴に交流信号が通過すると微弱電流が生じます。それを検出、増幅して信号が出ていなければ断線を警告するという仕組みです。
Hi,Loどちらでも反応するように、アースラインを監視するように組みました。
平滑用コンデンサの容量が大きいのか、試験的に断線を再現してから警告までの反応時間がやや長く感じられ、今後調整を要しますが、一応は期待どうりの動作をしてくれています。
いろんな装備品が増えてきて、ハンドルカバー内がごちゃごちゃして、かなり手狭になってきました。