シグのツーリングモニタ

カテゴリ: Sygハンドルまわり — 2013/02/10

さらに進んだ、シグのツーリングモニタ

ツーリングの際には、リセットできるトリップメータや気温計は必須の装備。そしてタコメーターがあればセッティングを詰めるのにも役立つことは、V100のツーリングモニタ搭載で十分に実証済み。
同じ装備をぜひシグにも!ということで、製造元のあおでんさんにご無理をお願いして、プログラムを改修したPICのみを供給していただくことにしました。
プログラムは大方V100と同じですがV100のCDIのページで触れているようにV100はクランク1回転で2回の点火、シグは1回の点火ということで、そこを変更していただいたうえで提供していただきました。
あとはユニバーサル基盤で回路を作ってゆきましたが、この過程でも温度センサーのご提供と校正までしていただいたり、大変お世話になりました。

そんなわけで、デバイスは調達できましたが問題はどこに設置するかです。シグののっぺりとしたメーターパネル周辺は、眺めていてもまるでいいアイディアが浮かんでこないが、思い切ってザックリ切れ込みを入れながら試行錯誤すると、メーターを取り付けているスクリューと共締めにすれば、ベースとなるアルミ板をいい感じに固定できることが判明。
そこまで決定すれば、あとはその上に構造物を設計するのみ。今回の製作の目玉は、GPSレー探をビルドインすることです。
YupiteruのEXP-R200というレー探の中古品を手に入れたのでこれを組んでみます。

閉じ込めてしまうのでボタンは操作できなくなりますが、そのあたりは完全防水を優先させて。背面のフレームとなるアルミパネルは電波を遮ることが懸念されたため、たくさんの開口部を設けています。
これでほとんど期待された性能どおりに働いているようです。ステルス取り締りに際しても警察無線の反応があればその存在を事前に察知できますし、オービスなどは位置情報が登録されているので手前から教えてくれるのです。
全天候で使える標準装備となったこいつは、かなり使えると思いました。ただ液晶が有機ELなので焼けやすい弱点はあって、時計表示の数字の辺りが他の画面になってもうっすらと染みが残るようになってきました。

車速ピックアップはV100の時と同様に、回転センサのOH182をメーターギアに取り付けます。シグのメーターギアはアルミ製のため、ルーターを使って慎重に削りました。穴が開いてウォームギアが見えるほどのところで回転センサを接着、問題なくパルスを発生してくれています。

モードスイッチには、いいタクトスイッチを見つけました。
日開のJB-15FBP2というタクトスイッチはデータシートを見ると接点部が密閉されている構造になっており、これはフラックス洗浄に耐えるための設計なのですが、結果的に防水防塵性能が備わることになっています。防水とは謳ってないのですがね。実際、それ以上にビニールカバーなど取り付けることなくそのまんまの搭載でも接触不良は全く起こしていません。これはバイク向きだと思います。

レンズの角度は重要でした。
当初はとにかく装備、運用することが優先されたのでそこまでは気が回らなかったのですが、カバーも製作していなかったため、日中の空の明るさがひどく映りこんで、視認性はとても悪かったのです。
その後、FRP整形技術を駆使してカバーを作りまして、ユニットを覆うようにし、なおかつレンズ(アクリル板)の角度も変更して日さしの陰が映りこむように改修したところ、驚くほど視認性が上がりました。とりわけ見づらかった空一面の曇天でもこれで全く問題ありません。
写真左:新造時のもの 右:フェアリング装着後

白抜き液晶は今回初めての採用だが、バックライト頼みのようなところもあるため日光が差し込んだときなど果たして見やすいかどうか、心配した割には実際は全く問題なく、光が差し込むと文字部は切り抜かれたように見えるので、そのコントラストでかえって見やすいほど。
夜間など、レー探やナビ画面と並ぶ白抜き液晶は、清楚でとても綺麗な印象です。

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