2013年2月 | ページ 7

カテゴリ: V100ハンドルまわり — 2013/02/04

ガーミン nuvi205が安くなっていたので買ってしまう

「そもそも自分のツーリングに、ナビは要らない。」と思っていました。
地図を眺めながら、ルートとターニングポイントをを頭の中に叩きこんで、誰にもせかされず、気ままに走るのが好きだからです。たとえ道を間違えたとしても、そんな遠回りも楽しみのひとつ、くらいに思っていましたが。
それでも、この手の電子機器には惹かれるものがあったので、どのナビが良いのかチェックしていたところ、ガーミン nuvi205の値段が近頃ぐっと下がってきましたので、ついつい買ってしまいました。


ナビ装着のため、もったいないですが付属の吸盤マウントからボールの部分だけ切り取ります。
このボールを、写真のようにハンドル右側ハードポイントに、裏からビス止めにして設置しました。その辺りは丁度ハンドルカバーをハンドルパイプに固定するためのステーがすぐ近くに来ているので割としっかりしています。ボールさえ取り付けられれば、あとは専用のクレードルをセット。クレードルを外すときは手前に傾けることでテコの原理によりポコッと外れます。
先にカメラとGPSの装備から作っていったので必然的にハンドル右に設置となりましたが、左にマウントした方が走行中に操作しやすいかも。いやそれの防止のために右側で。

電源はMiniUSBコネクタを介して給電されるのでハンドルUSB電源から+5Vを取り、GPS・カメラ用の電源ケーブルを追加加工してガーミンにも回せるようにしました。
これでV100のエンジンが回っている限り、いつまでもナビを稼動させておくことができます。
また、外部電源の供給ととガーミンの電源が連動しているので、メインキーをオフにすれば、メッセージ画面が出たあと電源が自動で落ちます。逆にキーオンにすれば電源が自動的に入ります。本体の電源スイッチを操作しなくて良いので、とても重宝しています。
ただし、カメラ、GPSロガーと共に3つのデバイスに同時に給電すると、消費電力が大きそうです。T/Mの電圧計がググっと下がりますので。(ガーミンが満充電になれば消費は低くなるようです)

使い勝手は、というと、
どんなデバイスも、最初のうちは読み取るために人間の頭を慣らす必要があるかも。
また、いつも通るようなルート上の走行では、その真価は明らかにはなりません。そんな慣熟のための期間を少し経てから、1泊2日で中部地方をたくさん走る機会が訪れました。

そのときは、初めて走る道で計画したターニングポイント(交差点に旗を立てておく)を指示してくれる安心感がありましたし、市街地でミスコースした際の復帰も指示通りに進めば容易に抜けられて、何よりも目的地のホテルまでの到着時間を表示してくれるのが頼もしかったです。
日本語入力など、まるでおかしなところもあるけれど、結構いいやつだと思えました。日没の時間を境にナイトビューに切り替わるのも、その時初めて確認しました。

もともと完全にナビに頼ろうとは思っていないので、コースが分かっているところはナビの指示を無視して突き進んでゆきます。
また、画面が小さく道の描画が粗いので画面上で地図を把握するという使い方にも向きません。これからも紙メディアの地図は持ち歩くでしょう。まず、そんな用法であれば、このナビで十分だと思いました。

雨でも使える!(防水カバーの製作)


雨天装備で使えるのは唯一GPSロガーだけだと割り切っていましたが、使い慣れてしまったナビの情報が無いと、右側が妙に寂しい。
ちょうど梅雨時のツーリングを計画していて、行き先は梅雨が無いとさえ言われる北海道でしたが 本州で降られることは必至の状況。クリアケースでカバーができるかも、とふと思いついて文房具屋でA6サイズのクリアケース(ジッパーつき)を買ってきて、カバーを作ってみました。

写真の向きで左下を基点として、そこから右に135mmの所でカットして切り口を、熱した1mmのアルミ板切れ端で押さえて溶着します。
さらに防水を考慮して「ボンドSU透明」で接着箇所を補強してあります。裏側はセンターに25mm径の丸穴を明けて完成。
まっ簡易防水にでもなれば、と気軽に作ってみたのですが、「簡易」ではなく十分に満足のいく防水性能を発揮してくれたのでした。
装着の際は容積がギリギリなので先にクレードルをセンターの穴に通しておいてから、ハンドルにセットし、USB端子を差し込んだガーミンを、このカバーの中で固定します。そしてジッパーを左に閉じます。

これを装着して、 かなりの激雨の中の走行も経験しました。その際、裏面の穴の隙間から少しの飛沫の滲入や、温度差による結露(主にジッパー付近)はありましたが、本体には全く影響は無く、トラブルはこれまでも皆無。雨天装備としては完璧の出来です。
気にしていた操作性についても、タッチパネルは何事もないように反応してくれて、ほんとに全く問題ありません。普段どおりの操作感です。
こうしてコストもかけずに、効果絶大な防水カバーを製作できて、ナビと共にツーリングには欠かせないアイテムとなりました。

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怖い思いをしたもので

ある時、雨の都内を走っていて、やたらと周りの車が不用意な動きをして危ないなぁと思っていたら、後で分かったのですが、自分のヘッドライトが切れていたのでした。これでは他車から視認しづらかったと思います。雨で夕暮れ時の都内はそこいらじゅうで車や店舗からの光が乱反射して、自分のヘッドライトの断線すら気が付かなかったのです。
原因は雨が浸入してバルブにかかったのか、その温度差でしょうかバルブが破裂していたのでLo、Hi共に使えない状態になっていました。

そんな怖い思いをした経験から、ヘッドライトが切れた時のインジケーターの必要性を感じたのです。
幾つかの回路を試してきましたが、電圧検出用の抵抗をライトの電源ラインに入れるのは、ヘッドライトの光度を低下させるので良くありません。ただでさえ暗いヘッドライトですから。とにかく手っ取り早く実装して運用することが先決だったため、安易な方法としてcdsセルで検出することにしました。

増幅して表示させる回路はメーター統合ユニットとして組みましたので、そちらで詳細を紹介しています。
この方法だと当然ながら、エンジン切っていても昼間、太陽光が差し込めば光を検出し、騙されて「ライトは点いてます」ということに。

それでも何年もの間、その使命を十分に果たしてくれたのです。
近年、もっと良い方法を見つけたのでcdsセルは引退となりました。

その、もっと良い方法というのは、交流電流センサを使ったものです。
URDのCTL-6-P-Hという小型交流電流センサを使って、ヘッドライト点灯用の交流が流れていることを検出します。
その先の信号増幅と表示部は、従来の回路を作り直さずに済むように、センサの出力を調整しています。

黒いデバイスが交流電流センサです。
このデバイス中心の穴に交流信号が通過すると微弱電流が生じます。それを検出、増幅して信号が出ていなければ断線を警告するという仕組みです。

Hi,Loどちらでも反応するように、アースラインを監視するように組みました。
平滑用コンデンサの容量が大きいのか、試験的に断線を再現してから警告までの反応時間がやや長く感じられ、今後調整を要しますが、一応は期待どうりの動作をしてくれています。

いろんな装備品が増えてきて、ハンドルカバー内がごちゃごちゃして、かなり手狭になってきました。

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どうしてウィンカーリレーをIC化するのか

それはウィンカー動作音の「ポッコン、ポッコン」という音が、どうもいただけないからです。
また将来ウィンカーバルブをLED化するときにもスムーズに移行できます。
最初はとにかく音消しに取り組んで、安く出回っている熱線式リレーなども試しましたが、動作が安定しなかったため、ノーマルリレーの頭頂部(ここを内部から叩いて音を出している)に詰め物をしたりなど、防音加工に苦戦しましたが十分な結果が得られず、結局ICリレーを組むことにしました。


ネット上ではたくさんの製作例が載せられていますが、ポピュラーな、タイマーIC、555を使った回路を採用しました。

ノーマルリレーはこんな感じです。

分解するには、ケースの底辺がねじ込み式になっているので、大き目のプライヤーでその辺りをミシッ!と強く握っておきますと、ボンドが剥がれます。
あとはコネクタ部分を反時計回しに緩めるだけです。

もったいないですが、中の構造物は、平べったい板以外はみな撤去します。
コイルの芯になっている鉄芯も頑張って切断します。

イキナリ完成写真ですが、オン時間とオフ時間別個に調整ができるようにボリュームを二つ取り付けました。
元のケースに収めて

パイロットランプの緑LEDを下向きに取り付けてあります。

うちのV100の装備品の中でも一番古いデバイスですし、製作技術の面でもレベルが低かった頃の作品ですが、これで7年間問題なく動き続けてくれました。

ただし、作って間もなくの頃、ICが破裂してメインヒューズが飛ぶという事件がありました。

その時は、LMC555というCMOSタイプの低消費電流版を使っていたので、これが静電破壊に対してはデリケートだから良くなかったのか何ともいえません。V100の電源はきれいではないのかもしれませんが、はっきりした原因は分からないままでした。

ともかく通常版のNE555に差し替えたところ、それ以来全く問題なく動作してくれました。消費電力云々よりもタフな方が良いです。

555を使ったこの回路は常に点滅していてターンシグナル(ウィンカー)スイッチを入れた時点では消灯から始まる事もあり、点灯から点滅が始まる事もあるわけですが、実用上まったく問題ないと思っています。それでも今後は、TC4584というICを使った、スイッチオンのタイミングで点滅をスタートさせる回路に、移行しようと考えています。

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V100に最適なヘッドライトはLED

ヘッドライトを明るくするためにHIDを組み込むのも一般的になってきたようですが、V100の場合、HIDをバッテリーに直に接続すると、ゼネレーターの発電量が追いつかずバッテリー上がりを引き起こす可能性があります。
もしもHIDを搭載するならば、電源はヘッドライトに来ている交流を整流して取り出すのが最善と思われますが、そうするとアイドリング時の電圧低下によって、消灯したり点滅状態になるなど安定した動作ができない、という問題も出てくるようです。
この問題点も電気に詳しい方で、アイドリング用と走行時用とで消費電力の違うバラストを自動で切り替える回路を組んで克服している例もあるようですが、満足の行くHIDのシステムを組むのは、かなりハードルが高いかと思います。
たとえHID化できたとしても発熱の問題もあります。コンパクトなV100のヘッドライトユニットはプラスチック製であり、ノーマルのハロゲン球であっても、長期使用により電球の上下部分が焼けて、メッキは剥がれ、ひび割れてきたりすることがあります。HIDの熱に耐えられるのでしょうか。

こうしたV100特有の問題があるのですが、パワーLEDを採用することによって、これらすべてをスマートに解決することができるのです。

ヘッドライトに来ている交流を整流して電流制限し、パワーLEDを30Wほどで駆動すれば、ダイナモも定格どおりでありV100に優しい設計となります。
アイドリング時の電圧低下も輝度が少し下がるだけであり、その分発熱量も下がるので、LEDを休ませるためには、かえって好都合となります。
発熱量も少ないので、ヘッドライトユニットのプラスチックにも優しいです。
こうした構想、仕様を実現するため、高価なハイパワーLEDを2個投入して実験することにしました。


20W型!PowerLED
EDISON EdiPower 20Wstar 白色
型番:EPBW-4S02-B2
Vf:12-15.6V
If:1.4A

この製品は、初期のロットよりもVfが下がって、12V~なので、ヘッドライト用の交流電源を整流して使うにはちょうど良いです。
定格フルに駆動せず、2個合計で30Wほどの電流が流れるように電流制限回路を組みます。

ストロボ用のトランジスタ、2SC4685を使ったシンプルな電流制限回路を組みました。
これをそれぞれに1個づつ設けて、フェールセーフにも気を遣います。

試作段階なので、固定方法などは甘いのですが、ヒートシンクは秋月の100円のヒートシンクを4つつなぎ合せて使用しています。
固定と放熱を助けるためにアルミ版を背後に入れてあります。

折角の20WLEDなのですが、このままでは光が散ってしまって、思い描いていたような輝度は得られません。
集光するために、手持ちの懐中電灯のリフレクタを加工して使います。
熱的には弱い素材でしたが、試作品なのでその辺りはこだわらないで進めます。
レンズは、プラスチックレンズを幾つも注文して試して見ましたが、どれもサイズが合わず効果が得られませんでした。

結局、プロジェクタフォグランプを分解して、レンズを取り出して使うことにしました。
ここまで分解して、レンズの周囲のシリコンゴムにクラフトカッターで切れ込みを入れてから、ハンマーの木の柄で、裏からググっと押してやると、意外と簡単にレンズは外れてくれます。

組み立てると、このようになりました。さすがに明るさは実用レベルです。
光束は中央に集中し過ぎているように思いますので今後の調整が必要です。
また発熱の具合などを見ながら走行テストも行ないたいところですが、Hi,Lowの切替など、他の課題も山積しているので、ここまで作り込んだものの、開発は頓挫してしまっています。
エコブームに押されて、そのうち再開するかもしれません。

下:14.4Vを加えたところ。爆光です。

というのも、ノーマルのヘッドランプAssyをまるごと交換すると、かなりの輝度が得られる事に気付いたからです。
メッキの経年劣化やソケット部の酸化が影響しているのかもしれません。とにかくヘッドランプAssyが安いのでコストパフォーマンスの点で強力過ぎる。
遠回りに色々テストしてきましたが、結局は純正品のヘッドランプAssyを定期交換する事が一番安くて手間のかからない近道である、というのはまったく皮肉なものです。

今後、もしこのLEDシステムを採用するとしたら、Hi、Loの切替方法も合わせて考えなければなりません。
下側を留めている光軸調整用ビスを撤去して、ラジコン用サーボモーターのアームを取り付けてヘッドランプAssy全体を動かすようにすれば、光軸を電気的に半固定抵抗で調節できるというメリットも生まれます。それをもっと簡単にアクチュエーターを使って動かす方法とか、Hiビームだけ別のランプを増設するとか、元々プロジェクタランプに入っていたような仕切り版をレンズの後ろで上下させる方法とか、アイディアは色々あるのですが。

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